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2009年8 月13日 木曜日
090811支援室だより
「入試によく出る漢字Part VII」は、【同訓異字】です。
以下、入試の国語でご紹介した部分を再度引用いたします。
『ウィキペディアによれば、
1)字義がほぼ同じで、同様の使い方ができる漢字
2)字義が類似しているが、違いがあり、書き分けられる漢字
3)字義がまるで異なるが、たまたま訓では同じ読みをする漢字
の3つの区別があります。1の例では「練る・錬る・煉る」などは、もともと意味の異なる漢字ですが、現在では厳密な使い分けがなされていないという字です。
入試で出題される度合いが高いのが、2と3のケースですね。
2の例では、「表す・現す」「測る・計る・量る」、3の例では「表す・著す」「測る・図る」です。
2の場合は実にやっかいで、「表す・現す」を似た意味として組みあせた「表現」や、「測る・計る・量る」を組み合わせた「計測・測量・計量」などの熟語が存在するので、どう使い分けるのかをしっかり覚えておかなければ、いざというときに混乱してしまうことでしょう。
ちなみに、「表す」は「形のないものを目に見える形にする」で、「現す」は「形はもともとあったが、目に見えていなかったものが見えるようになる」という違いで理解しておくとわかりやすいと思います。「感謝の気持ちを言葉に表す」「犯人が姿を現す」という感じですね。「著す」は書物を書くことですから、まったく意味が異なります。「はかる」は
「測る」⇒長さ・深さ・面積など
「計る」⇒数・時間
「量る」⇒重さ・容積など
「図る」⇒工夫する・考えるという意味でたまたま訓読みが同じ
という違いがあります。』
ということなんですが、ほかにもたくさんの「同訓異字」が日本語には存在しており、「さす」を例にとると「刺す・指す・差す・挿す・射す」、「とる」に至っては「取る・採る・捕る・執る・摂る・撮る・録る・獲る・穫る・盗る」と、同じ訓読みなのに、こうも異なる漢字があるのです。もちろん、小学生配当漢字以外は最近の中学入学試験では、ほとんど出題されることがなくなってきましたので、「挿す」や「執る」「摂る」「撮る」「捕る」などは気にしなくてもよいのですが、「腰に刀をさす」など、実際に入試で出たことがありますので、基本となる使い分け、意味の違いはしっかりと押さえて学習しておきましょう。では、09年度の入試問題における「同訓異字」です。じっくりご覧になれば、「オサメル」「ヤサシイ」「ソナエル」など複数の学校での出題がお分かりいただけると思います。
[東京学芸大附属世田谷]
発表会の司会をつとめる
[市川]
スクリーンに画像をウツす。
[神奈川大附属]
アタタかいスープをいただく。
[関東学院六浦]
災害にソナエル
[慶應中等部]
入学金をトトノえる。
[埼玉栄]
船をツクる。
[自修館中等教育]
仏前に花をソナえる。
[専修大松戸]
ヤサしい問題から解いていく。
[玉川学園]
会社をオコス。
字を書きアヤマル。
[日本大学第二]
次の線部のカタカナを漢字に直したときに、他と異なる漢字を用いるものを一つ選び、記号で答えなさい。
(1)
ア 堤防で暴れ川をオサメる。
イ 運動会で勝利をオサメる。
ウ 期待以上の効果をオサメる。
エ 楽器をケースにオサメる。
(2)
ア 憧れの職業にツく。
イ 列車が駅にツく。
ウ 家に荷物がツく。
エ 合図で座席にツく。
(3)
ア 力任せに扉をオす。
イ 彼を委員長にオす。
ウ 書類にはんこをオす。
エ もう一度念をオす。
(4)
ア 徹夜しても若いうちは無理がキく。
イ 犬は人間よりもはるかに鼻がキく。
ウ 彼女の活躍ぶりを風の便りにキく。
エ うまくいくように先生が口をキく。
[明治大付属明治]
薬がよくキく。
[鎌倉学園]
今年の夏は得にアツい。
[立教池袋]
部屋の置き差をハカる。
[鴎友学園]
シオの流れが速いので、船を出すのをやめた。
[鎌倉女学院]
相模湾のシオの流れ
大地震にソナエル。
[北鎌倉女子学園]
紙がヤブれる。
台風にソナえる。
成果をオサめる。
[共立女子]
昼食後に飲んだ薬がキいてきたようだ。
[淑徳与野]
ヤサしい問題から解く。
[湘南白百合学園]
布をはさみでタつ。
折れた骨を病院でツいでもらう。
[玉川聖学院]
国に税金をオサめる。
枝をオる。
作戦をネる。
[東京女学館]
出発がノびる。
庭で犬をカう。
2009年8 月12日 水曜日
090812支援室だより
【同音異字・同音異義語】の3回目です。
1・2回では、独立問題として出題のあった学校をご紹介いたしましたが、本日は、漢字の書き取り問題の中で、一部に同音異義語が見られる問題をご紹介いたします。
この形式での出題は、どんな漢字で間違えるのかわかりづらいので、それぞれの問題に解説を加えます。
[桜美林中学校]
相手のキセイをそぐ。
「キセイ」には、「規制」「帰省」「気勢」「既成」などがありますが、この場合に間違えやすいのは、「規制」「帰省」ですね。この場合は、相手の「いきおい」を止めるという意味です。
わたしにとってゼッコウのチャンスだ。
「ゼッコウ」には、「絶好」と「絶交」があります。意味を考えればさほど難しくはありません。
[神奈川大附属中学校]
グンシュウ心理によるものだ。
「群集」と「群衆」があります。意味の違いがとりづらい同音異義語です。
「群集」は「集まること」を意味し、「群衆」は「集まった人々」のことを表します。この違いをしっかり理解していれば、実は難しくありません。「グンシュウ心理」とは、「集まったときの心理」という意味で、人々のことではありません。
[関東学院六浦]
エイセイ的でない場所。
「衛星」「衛生」「永世」です。ひじょうによく出題されます。
意味は明らかに違いますから、不用意なミスをしないようにしましょう。
[慶應中等部]
不思議なゲンショウ。
意外な感じがしますが、これもたまに見かける出題です。「現象」と「減少」です。どちらもおかしくないようですが、一般的な用法の問題で、正解はもちろん「現象」です。「現象」を「現像」と書き間違えるミスも散見されます。
[國學院久我山]
プレゼントをホウソウしてもらう。
「ホウソウ」はあまり多くは出題されませんが、「放送」「包装」の違いです。意味の上での違いというよりも、漢字の書き取りの知識問題と考えたほうがよさそうです。
[埼玉栄]
彼の言葉にカンシンを持った。
お茶の水女子大・湘南学園でも出題のあった問題です。
「カンシン」には、「関心をもつ」「感心する」「寒心に堪えない」「歓心を買う」の四つがありますが、特に出題の多いのが、「関心」「感心」です。文脈上、意味の違いに注意しておけば間違えることはないと思いますが、要注意です。
商品をハッソウする。
「ハッソウ」は、「発送」「発想」。この場合はもちろん「発送」です。
[玉川学園]
小学生を対ショウに調査した。
頻出です。後述する「捜真女学校」「玉川聖学院」での出題が見られますが、毎年どこかの学校で必ず出題されます。「対象」「対照」の2つの違いの認識と「対称」まで使い分けられればベストです。
「対照」はほとんどの場合、「対照的」の使い方で出題されることが多いようです。
[捜真女学校]
「自然観察会」は、秋は高齢者をタイショウに開かれている。
[玉川聖学院]
私と妹はタイショウ的な性格です。
[山手学院]
ガイトウで演説する。
「街頭」「街灯」「外灯」の違いを押さえておきましょう。とくに「街灯」「外灯」の違い。「街灯」は道路や商店街などの人々の交通などの利便性のためにともされるものですが、家の庭にあるものでも、屋外にあるものはすべて「外灯」です。
[鎌倉学園]
カイシンのほほえみを浮かべる。
これも出題頻度は高い漢字です。
改心:こころをすっかり入れ替えること
会心:満足すること
とくに「会心」がよく出題されるように思います。
[逗子開成]
組織のキノウが低下する。
「昨日」「機能」の違いです。よく問題文を読まずに、うっかり「昨日」としないように注意してください。
切手をシュウシュウする。
これもよく出題されます。「収拾」「収集」の違いです。
収拾は、「混乱を収める」という意味で、収集は、ものを集めるという意味の違いですが、小学生ですとけっこうよく間違えます。なぜならば、前後の漢字の音がともに「シュウ」であって、漢字を逆さまにする間違いが起こりやすいからなのです(「救急」も同様です)。
[立教池袋]
検討のヨチがある。
「ヨチ」には、「予知」と「余地」があります。意味はまったく異なりますので、「余地」の意味をしっかり押さえておきましょう。
[江戸川女子]
犯人をツイキュウしたが逃げられた。
これも頻出。
「犯人をツイキュウする」場合は、「人や責任を追いつめる」という意味の「追及」が正解です。
ほかに「理想や幸福」を「追い求める」ときの「追求」、「ものごとを明らかにする」意味の「追究」があります。
[桜蔭]
ヨウイには見いだしがたい。
「用意」「容易」の違いです。まったく意味が異なりますが、けっこう出題を見ます。とくに「容易」は類義語として「簡単」もあわせて覚えておくと意味も理解しやすいと思います。
[晃華学園]
義務教育のカテイを終える。
「家庭」「課程」「過程」の違いです。「課程」は「ある期間の学業や仕事」を表し、「過程」は「あるものごとの進行の段階」を意味しますので、実は明らかに意味が異なります。「教育課程」であり、「成長過程」となります。
[女子聖学院]
つぎの線部分のカタカナにふさわしい漢字をあとから選んで、それぞれ記号で答えなさい。
1 世界のジョウ勢を確認する。
2 水分をジョウ発させて塩を取り出す。
3 古くからのジョウ下町を訪れる。
4 流行に便ジョウして本を売り出す。
ア 城 イ 上 ウ 場 エ 情 オ 蒸 カ 常 キ 条 ク 乗
[玉川聖学院]
自分の考えが正しいとカクシンする。
「カクシン」には、「確信」「革新」「核心」があり、どれも出題されますので、意味の違いをしっかり把握しておきましょう。
とくに「確信」は「確心」の間違いがひじょうによく見られます。注意してください。
[目黒星美学園]
彼は多くの人の考えにイギを唱えた。
これも要注意です。「イギ」は
意義:=意味
異議:異なる意見
異義:違った意味
というやや似通った意味で、識別の紛らわしい熟語なんですね。1つひとつの意味をしっかり覚えてください。
[和洋九段女子]
カンシンを示す。※ [埼玉栄]を参照
技術のカクシン ※[玉川聖学院]を参照
校庭をカイホウする。
「解放」「開放」「快方」がよく出題されます。まれに「介抱」も出題されることがあります。
シメイを果たす。
「氏名」「指名」「使命」。よ~く、意味を考えれば間違えることはないはずなんですが、「指名」「使命」の誤用はけっこうあります。注意が必要です。
次回は、入試によく出る「同訓異字」の実際の出題校をご紹介いたします。
2009年8 月11日 火曜日
090811支援室だより
入試によく出る漢字Part V」。昨日につづき、【同音異字・同音異義語】の2日目です。
実際の入試問題をご紹介していきます。
[桐光学園]
線あ~おの漢字と同じ漢字をふくむものを、次の中からそれぞれ選び、記号で答えなさい。
あ シンコウ
ア シンライ関係をむすぶ。
イ 司会のシンコウに任せる。
ウ 客の応対にシンケイを使う。
エ シンケンなまなざしを向ける。
い シュウトク
ア 情報をシュウシュウする。
イ シュウギインを解散する。
ウ 企業にシュウショクする。
エ 自転車のシュウリを頼む。
う メイヨ
ア 勝負のメイアンを分ける。
イ 矢が的にメイチュウする。
ウ チョメイな作家の研究をする。
エ ライメイをとどろかせる。
え ジギョウ
ア ジニンを迫られる。
イ ジゼンに準備する。
ウ ジシン満々な態度をとる。
エ ジジ刻々と変わる夕景色。
お ケントウ
ア ケンブンを広げる。
イ ジッケン結果の公表。
ウ タンケン隊を編成する。
エ ケントウを祈る。
[東邦大学付属東邦]
(1)~(3)と同じ漢字を使うものを次のア~エの中から一つずつ選び、それぞれ記号で答えなさい。
(1)キョ容
ア テンキョ先をたずねる。
イ 国外にタイキョさせる。
ウ 発明品のトッキョを得る。
エ 問題点をレッキョする。
(2)シュウ復
ア 定期券をシュウトクする。
イ 首相にシュウニンする。
ウ 早起きをシュウカンづける。
エ 博士課程をシュウリョウする。
(3)類スイ
ア 計画をスイシンする。
イ 一定のスイジュンに保つ。
ウ 線がスイチョクに交わる。
エ 役所のスイトウ係を務める。
[慶應普通部]
次の(1)から(5)のAとBは、同じ音を持つ別の熟語の説明です。それぞれ漢字で書きなさい。
(1)
A 簡単なこと。
B 準備。したく
(2)
A よみがえること。
B 雲一つない天気。
(3)
A 病原体が体内に入りこむこと。
B 道路、鉄道などで、大もとになる重要な道すじ。
(4)
A 範囲または勢力をひろげて大きくすること。
B 詩や文章などにあらわれた気品
(5)
A 考えをめぐらし、組み立てること。
B 建物の階がいく重にも重なっていること。
明日も引き続き、【同音異字・同音異義語】の入試問題をご紹介いたします。
2009年8 月10日 月曜日
090810支援室だより
「入試によく出る漢字Part IV」、本日は、【同音異字・同音異義語】第1回です。
中学入学試験の漢字書き取り問題の中で、もっとも多いのが「同音異字・同音異義語」と「同訓異字」ではなかろうかと思います。以前の「入試の国語を知ろう」でもご紹介いたしましたが、日本語に漢字文化が輸入された古代には母音の少なさから、そして、文明開化とともに、西洋文明がもたらされた近現代日本の黎明期無数の対訳漢語が発明されたことから、日本語には、実に多くの「同じ音をもった意味の異なる字」が出現しました。もちろん、諸外国語にも同じ発音でありながら意味(スペリング)の異なる単語は存在しますが、日本語の「同音異義語」や「同訓異字」の多さはきわめて特徴的なのです。
そのために、文脈・文意で正確に言葉を使い分ける、漢字を意味の違いで理解し、正しく表記できる能力が国語力として要求されるわけで、学生時代に、国語の学習上、漢字をないがしろにしていた方々は、敬語の用法とともに、頭痛の種となっているのではないでしょうか。
中学受験では、入学後の学習、それは国語に限らず、すべての教科学習における土台づくりのための「国語力」の養成、理解力、論理力、感性、表現力などさまざまな能力を問うべく、問題が作成されています。その1つとして、漢字の読み書きの力も試されるのであって、単に漢字を「覚えている」だけではなく、しっかりと意味を理解して、適宜使い分けることができる力が求められます。そうした意味のうえで、「同音異字・同音異義語」「同訓異字」は、自ずと出題頻度が高くなっているのです。
本日は、2009年度の入試から実際の出題を見てみたいと思います。
[お茶の水女子大附属]
問3 次の(1)から(8)までのカタカナの熟語について、あとの問に答えなさい。
(1)絶好のキカイをのがす。
(2)キカイ運動をする。
(3)新しいキカイを取りつける。
(4)半年のキカンで完成する。
(5)消化キカンが弱っている。
(6)報道キカンから情報を得る。
(7)事件にカンシンを示す。
(8)彼の努力にカンシンする。
ア (1)と(3)と(6)に同じ漢字が使われている。
イ (5)と(6)に同じ漢字が使われている。
ウ (7)と(8)に同じ漢字が使われている。
エ (6)と(7)に同じ漢字が使われている。
オ (4)の漢字は他には使われていない。
カ (2)と(5)に同じ漢字が使われている。
1 アからオまでの中で正しいものには○、まちがっているものには×を書きなさい。
2 カの説明に合う漢字一字を書きなさい。
[芝浦工業大柏]
次の(1)から(4)について、線部の漢字が一つだけ異なるものがあります。それぞれア~オの中から選び記号で答えなさい。
(1)
ア 歴史の中で多くのエイ雄が活躍している。
イ エイ才教育の結果、すばらしい人物に成長した。
ウ 社長のエイ断によって会社は危機を脱した。
エ 本番に力を出せるようにエイ気を養う。
オ この大会で優勝のエイ光を勝ち取った。
(2)
ア 大きい組織なのでシ部は全国に存在している。
イ シ障がないかぎり今日中には終了します。
ウ コーチが選手に適切なシ示をだした。
エ クラス全員からのシ持を受けて役員に選ばれた。
オ 収入に対してシ出が多すぎるので節約が大切だ。
(3)
ア がんばって努力したおかげで多くの成カを得ることができた。
イ 青カ市場には多くの野菜やくだものが集まってくる。
ウ 今年の夏休みはカ題図書の種類が豊富でとてもうれしい。
エ 友人のカ断な処置によって大事にいたらなかった。
オ 昔からの「カ報は寝て待て」の言葉通り、あせらずに待つことにした。
(4)
ア カイ心のホームランを打った。
イ 努力の結果ようやく技術をエ得した。
ウ 本日はカイ議を行う日です。
エ 美術館は公カイ初日から満員だ。
オ 明日は社長と面カイする予定です。
[湘南学園]
次の1~10の文中のカタカナにふさわしい漢字を、それぞれ左のア~ウから一つずつ選び記号で答えなさい。
1 入院して二週間たつころ、やっとカイホウに向った。
ア 解放 イ 快方 ウ 開放
2 コウセイに名を残す大発見だ。
ア 後世 イ 攻勢 ウ 構成
3 祖父のイシをついで山を守る。
ア 意思 イ 遺志 ウ 医師
4 地球にエイセイの平和が訪れることを願う。
ア 衛生 イ 衛星 ウ 永世
5 妹はキショウがはげしいので、友だちとよくけんかする。
ア 気象 イ 気性 ウ 起床
6 シュウカンの雑誌を定期的に読んでいる。
ア 週間 イ 週刊 ウ 習慣
7 学習に取り組むタイセイとなっている。
ア 態勢 イ 大勢 ウ 体制
8 試合の後半、コウキをとらえて攻めに転じた。
ア 高貴 イ 好機 ウ 好奇
9 世の人にもっとカンシンを持ってほしい。
ア 感心 イ 寒心 ウ 関心
10 いいキカイだから、よく話し合おう。
ア 機械 イ 機会 ウ 器械
明日も続編をお届けいたします。
2009年8 月5日 水曜日
090805支援室だより
「入試によく出る漢字」編Part IIIです。今日は、【送りがなを間違えやすい漢字】です。
[用言]《動詞・形容詞・形容動詞》
用言は、原則として活用語尾を送りがなにします。
「動詞」であれば、「書く・読む・走る」などです。原則を覚えていれば、ほぼ間違えることはありませんが、次のような場合に原則から外れますでの注意してください。
1)1つの漢字で複数の訓読みをする語は、原則から外れます。
例)「食(た)べる」「食(は)む」※「食る」とは書きません。
2)1つの読みでも、複数の使い方ができる語
例)「暴(あば)れる」「暴(あば)く」※「暴る」とは書きません。
3)自動詞と他動詞の両方で使う語
例)「起(お)きる」「起(お)こす」※「起る」とは書きません。
例)「分(わ)かる」「分(わ)ける」※「分る」とするとどちらか区別できません。
4)次に示す語は次のように送ります。
「明らむ 味わう 哀れむ 慈しむ 教わる 食らう 異なる 逆らう 捕まる 群がる 和らぐ」
「形容詞」は、「赤い・軽い・多い」などのように、「い」を送りますが、「しい」で終わる語は、「しい」を送ります。ただし、次のような例外があります。
「明るい 危ない 危うい 大きい 少ない 小さい 冷たい 平たい」
この中で、入試で出やすいのは、「危ない」「危うい」くらいでしょうか。
それから、「温かい(暖かい)」のように「温かだ(暖かだ)」と両方で用いる語は、以下に説明する形容動詞のほうのきまりにしたがって「か」から送らなければなりません。
「形容動詞」は、「楽だ・大変だ・愉快だ」のように「だ」を送りますが、「か・やか・らか(だ)」となる語は、「か・やか・らか」から送ります。
例)「静かだ・和やかだ・朗らかだ」など
そのほかに、複数の使い方ができる語は、漢字の読みの部分が短いほうにそろえます。たとえば、「向(む)く」と「向(むか)う」であれば、(む)のほうが短いので、「向(む)かう」とします。形容詞や形容動詞にも同じきまりが適用され、「勇(いさま)しい」は、「勇(いさ)む」という動詞の読みの部分を適用して「勇(いさ)ましい」と送らなければなりません。
[体言]《名詞(代名詞)》
体言には、原則送りがなをつけませんが、次のような語は、送りがながつきます。
1)後ろ ※ 「後」だけでは、「ご」「あと」との区別がつかない。
2)幸い・幸せ ※ 送りがなをつけなければ、どちらか区別がつかない。
3)情け ※「ジョウ」との区別がつかない。
4)その他「半ば」「勢い」「辺り」など
「副詞」では、「必ず」「最も」「再び」などを注意しておきましょう。
09年度の中学受験で実際に出題のあった漢字をいくつかご紹介します(一般入試です)。
「温(あたた)かい」(お茶の水女子大附属・神奈川大学附属) ※上記参照
「改(あらた)める」(お茶の水女子大附属) ※「改める」「改まる」の2つの使い方があるため
「備(そな)える」(関東学院六浦・鎌倉女学院・北鎌倉女子学園) ※「備(そな)える」「備(そな)わる」
「耕(たがや)す」(公文国際学園・自修館・吉祥女子・和洋国府台女子)
「補(おぎな)う」(公文国際学園・國學院久我山・横浜)
「費(つい)やす」(湘南学園・湘南白百合学園)
「率(ひき)いる」(聖望学園・青稜)
※上の4つは、送りがなが間違えやすく、入試ではよく狙われます。ほかに、「営(いとな)む」など。
「逆(さか)らう」(聖望学園・森村学園)※「逆(さか)さま」とあわせて覚えましょう。
「預(あず)ける」(共立女子第二・淑徳与野・目黒星美)※「預(あず)かる」「預(あず)ける」
「延(の)びる」(東京女学館)※ 「延(の)ばす」「延(の)びる」
2009年8 月4日 火曜日
090804支援室だより
昨日に続いて、「入試によく出る漢字」編です。今日も【漢字自体を間違えやすいもの】をお届けします。
「検討」の「検」
この熟語も2つの理由で出題がされやすいものです。まずは、「同音異義語」。同じ音読みをする熟語でまったく意味の異なる「見当」との判別(このことはまた改めて説明します)。もう1つは、「険」との間違えやすさ。大人にとっては意外かもしれませんが、「険討」や「険査」という間違いは子どもの世界ではよくあります。「検」の意味は、「よく調べること」であって、「けわしい」ではありませんので、この字も意味の違いをよく理解していればけっして間違えることはありません。ちなみに、「冒険」は「危険を冒す」という意味ですから、「険」でなければなりませんが、「探ケン」は、「探して、よく調べる」という意味で、もともとは「探検」でした。時代とともに、危険を伴う行為として「探険」も認められるようになりましたので、「探検」「探険」両方とも、現在では間違いではありません。
「拾う」「捨てる」
ともに頻出漢字です。意味が正反対であるにもかかわらず、字面が似ている点(ともに「てへん」)でけっこう間違えが多い漢字です。しかも、「捨てる」のほうは、活用語尾「る」だけでなく、「てる」が送りがなである点も注意が必要です。「拾う」のほうは、熟語「収拾」も頻出です。
「浴(あ)びる」「沿(そ)う」「治(おさ)める」「治(なお)す」
ぱっと見た目で理由がわかるかと思います。すべて同じ部首「さんずい」であり、形も実によく似ています。特に間違えやすいのは、「浴」と「沿う」ですね。「治める(治す)」のほうは、同訓異字での出題が多いので、これも改めてご紹介することにします。
「困(こま)る」「因(よ)る」
またまた字面のよく似た字です。送りがなも同じですから、責めるのも酷なくらい似ています。しかし、間違いは間違いです。「こんな簡単な漢字を間違えては困るよ」などと、しゃれを言いたくても言えないくらい間違いが多いのが小学生の実態です。
「貸す」「借りる」
これも似ていますね。字が似ているのに意味が真反対ですから、やっかいです。で、覚え方なのですが、ちょっと遠回りですけれども、「借金(しゃっきん)」の意味を子どもたちはよく理解していますので、「金を借りる」のが「借金」で「借」の「昔」が「シャク」と読む、だから「『昔』は金をよく借りた」などと強引に覚えさえます。ちなみに「貸す」の音読みは、「タイ」。これはわかりやすいですね。上の部分が「代」でこの漢字の音読みを表しています。ときどき、にんべんが下におりて全体の部首になってしまう生徒がいますが、間違えたときには、この読み方と合わせて覚えさせるとこの間違いは少なくなります。
「垂(た)れる・らす」「郵便」
神奈川県横浜市のサレジオ学院では、過去に2年連続で「垂れる・垂らす」が出題されたことがあります。「郵便」の「郵」はこの「垂」を漢字の一部にもつわけですが、「重」の印象で、一本余計に横線を入れてしまう間違いが起こります。ついつい入れてしまうのですよね。
「拝(おが)む」
おわかりでしょうか。6年生配当漢字です。手をあわせておがむわけですから、「てへん」は問題ないとして、右側ですね。横は三本ではなく、四本です。
「難」と「勤」
うーん、やっぱり間違えやすいでしょうね。「難」の左の下を横三本にする子もいれば、「勤」の左側を「難」の左側にしてしまう子もいて、わけのわからない字が完成してしまいます。
「非難」と「批判」
意味が似ていて、読み方もよく似ているということでよく出題されます。「非難」のほうは、「批難」でも間違いではありませんが、「批判」を「非判」とすることはできません。
「純真」
漢字テストを実施すると、事前に課題を提示していても、この字の誤答率は高い漢字です。「純心」と間違える生徒が三割ほどいますね。気持ちはわかりますが、「純」も「真」もまじりけがないこと、うそいつわりのないこと、という似た意味をもつ漢字でできた熟語なので、「純真」でなければなりません。「純心」という熟語は国語では認められていません。※ 固有名詞には存在します。
「確信」
これも「純真」と同じくらい間違えますね。もうほとんど同じ理由です。間違いのほとんどが「確心」。「心を確かにする」という意味で捉えてしまうんでしょうね。気持ちはほんとによくわかるのですが、ダメなものダメですね。たいへんよく出題されますから注意が必要です。
2009年8 月3日 月曜日
090803支援室だより
本日の支援室だよりは、どうしても紹介しておきたい「入試によく出る漢字」編です。「えっ?」その記事はすでに「入試の国語を知ろう(漢字編)」で書いたのでは? と思われるかもしれませんが、今回は切り口を変えて、具体的に入試によく出題される漢字を取り上げ、「なぜその漢字の出題頻度が高いのか?」 「どのような点を注意しておくと間違えが少なくなるか」ということを中心に述べていきたいと思います。
【漢字自体を間違えやすいもの】
漢字そのものの形がほかの漢字と似通っていて間違えやすいという理由で出題されるものです。大人のわれわれでさえも、「あれ? どうだったかな~」と混乱してしまうものがよく出されます。
「専門(せんもん)」
入試頻出Best 3に入る、絶対に間違えてほしくない漢字です。「専」は、漢字の一部になったとたんに右上に「、」がつきます。「博」「薄」「賻」などです。これをうろ覚えにしていると、つい、「専」だけの場合にも「、」を打ってしまう恐れがあります。また、「門」は、もうおわかりでしょうが、「問」と間違えてしまいます。実際によく出題されるこの熟語ですが、わたしの教え子でも、入試当日、思わず「門」を間違えたと報告した生徒がいました。その子は、わずか1点足らずで、志望校への合格を逃していたことが後日判明いたしまして、指導する立場としてたいへん苦い思いをいたしました。ふだんの学習においては、「専に点なし、門に口なし!」と覚えておきましょう! この覚え方を口すっぱく言って徹底していても、試験の緊張感から間違えてしまうこともあるようです。「専」のほうですが、この字は訓読みで「もっぱら」。送りがなつきでは「専ら」です。これも出題されることがありますので、注意が必要です。
「訪問(ほうもん)」
「専門」とは逆のパターンで、こちらは「門」に「口」がつきます。どうやら「門を訪ねる」という誤解から間違えやすいということで出題が見られます。この熟語は、「訪ねる」と「問う」の似た意味を重ねてできた熟語です。
「結構(けっこう)」「構(かま)える」
「構える」には、「前もって準備をする」「計画する」などの意味がありますが、本来は、「整った形に作り上げる。組み立ててつくる」という意味を持っています。ですから、部首は「木」(きへん)なんですね。これとよく間違えるのが、「言」(ごんべん)を部首にもつ「講」です。こちらの意味は、「講義をする」という意味ですから、「講堂」「講義」などの熟語で用いられます。意味の違いをしっかり理解していないと混乱を来たす字のひとつです。
「展覧」「展示」「発展」
まず1つめの理由は、「展」が同音異字の「典」と混同しやすいということです。もう1つの理由は、「展」の内側の部分です。「衣」「表」のように、下の左側に「はらい」を思わずつけてしまって間違えるというケースが見られます。
「引率(いんそつ)」「率先(そっせん)」「率(ひき)いる」
これも2つの理由でよく出題される漢字です。1つは、「率」と「卒」が形のうえで似ていて、しかも同じ「ソツ」という音をもつこと。もう1つは、訓読みの送りがなが、活用語尾である「る」だけではなく、「いる」であることです。
「往復」「復習」「複雑」「重複」
紛らわしいですね。「復」のほうは、部首が「行」(ぎょうにんべん)です。「ぎょうにんべん」には、「道を行く」という意味があり、「復」には「もとにかえる・復活する」という意味があります。ですから、「復習」は「もとにかえってならう」という意味でこの字を用いるわけです。一方、「複」の部首は「ころもへん」です。「ころもへん」は、文字通り「衣服」に関する字につくわけですが、「二つ以上のもの」を意味しますので、「ふくざつ」「ちょうふく」はこの意味で「複」でなければ意味をなさないのですね。
「成績」「功績」「積極」「面積」
もうおわかりですね。「セキ」の部分です。上記のうち、ひじょうに間違いが多いのが、「成績」です。「成積」と間違える生徒は毎年後を絶ちません(実は、親御さんからの面談の申込み用紙などでも、「成積についてご相談」という間違いがあります!)。意味のうえからの識別がしにくい使い分けなので、1つひとつの熟語を覚えるときに注意が必要です。とくに「成績」は確実に覚えましょう!
ほかにもたくさんありますので、明日も続編です。
2009年7 月30日 木曜日
090730支援室だより
本日は、海外子女教育振興財団の主催する「帰国生のための学校説明会・相談会」東京会場での開催日でした。今年も、この休みの期間を利用して、すでにご帰国後の方や一時帰国の方の多くが会場をお訪ねになったことでしょう。この1週間ほどは、戻り梅雨なのか全国的に天候に恵まれない日がありましたが、今日は天候にも恵まれ、夏の日差しがつらいほどでしたが、会場も熱気に包まれたことでしょう。
海外にお住まいの方にとっては、とても貴重なこの長期休暇。一時的にご帰国なさっているみなさまはどのようにお過ごしでしょう。ふだん、現地校や国際学校に通っている方々は、日本で集中的に学習のできるもっとも長い時間ではないかと思います。日本での生活を満喫してほしいと思う一方で、この時期は、学習塾でも夏期講習の真っ最中ですし、なるべく時間を有効に使って、ふだんはできない日本での学習内容もしっかり身につけて、将来の入試や、本帰国後の学習に備えてほしいと思います。もちろん、日本語をたくさん吸収できるチャンスでもあります。日本での滞在期間がそれほど長くないという方でも、本をたくさん買って帰ってこの時期にまとめて読むとか、日本の文化を知るためにどこかに旅行をするなど、なにも机に向って勉強するだけにとどまらず、学べることはたくさんありますよね。有意義な夏休みにしてほしいと思います。
今日の「入試の国語を知ろう」は、「助数詞編」です。
「助数詞」とは、ものを数えるときの単位のことです。一個、一冊、一匹、一本などの数を表すことばにつく接尾語ですね。日本語では、この助数詞の数がひじょうに多く、日常的にあまり意識しなくても正しい用法で使われているものもあれば、現在ではあまり使われなくなってしまったものもあり、私立中学の入試問題では、まれに出題されることがあります。また、実は小学校受験でも、頻度は高くありませんが、出題されることがあります。たとえば、「うさぎ」のイラストを示し、「これと同じ数え方をするものはどれですか。○をつけなさい」という読み上げ問題が出され、「くつ・かえる・イルカ・とうふ」などのイラストの中から正解を選ばせる、というような問題です。
さて、わたしが指導していた小学生たちですが、専用ノートを受付に買いにくるときに、なんと言って買いに来るか想像できますか。
「すみません、ノート一つください」という生徒が、実にた~くさんいることに心底驚いてしまいます、というか、あきれてしまいます。けっして知らないわけはなく、訂正を求めると、ちゃんと、「一冊」と言い直します。しかし、ふだんの生活の中で、わりといい加減な扱いを受けている、ということがわかりますよね。受験に出る、出ないにかかわらず、日本語の常識として、助数詞の使い方も正しく身につけておきたいものですよね。では、次にあげる名詞はどう数えるのが正しいのでしょうか?
※ のついたものは複数の数え方があります。
1)紙
2)半紙
3)いす
4)部屋 ※
5)たんす ※
6)テーブル
7)鏡
8)冷蔵庫
9)料理
10)大型動物
11)小型動物
12)イカ・タコ
13)ウサギ ※
14)飛行機
15)電話機
16)花 ※
17)グラウンド
18)詩
19)短歌
20)落語
すべて数えられましたか? まだまだたくさんありますね。
答えは、また今週末のメールマガジンで掲載したいと思います。
2009年7 月27日 月曜日
「入試の国語を知ろう(外来語編」
みなさん、こんにちは。本日は、外来語編をお届けいたします。
日本語は、その来歴から三種類に分類されます。もともと日本固有の言葉を「和語(やまとことば)」、古代より中国から漢字の輸入とともに、日本語として定着した言葉を「漢語」、それ以外の国から輸入され、日本語化したものを「外来語」と呼びます。そのほかにも、朝鮮半島の影響を受けている言葉なども存在しますが、大きく分けて上記の三種類です。
日本語は、中国からの影響が大きく、したがって、漢語がかなりの割合を占めています。特にその数が増えたのは、文明開化以降だと言われています。実は、欧米(英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語など)諸国との外交に伴って、それらの国々の言葉を翻訳する必要が出てきました。それをいちいち漢語化した結果、おびただしい数の漢語が誕生したわけです。「科学」「社会」「哲学」「文明」「思想」などの言葉がそれにあたります。
こうしてたくさんの「漢語」が誕生したわけですが、中国以外の国から輸入された言葉は「外来語」として「漢語」とは明確に区分したのです。日本語に直せるものは、漢語化して取り入れる一方、本来の言葉そのものを日本語として日常的に使用するということも行われました。そして、これらの語については、「カタカナ」で表記するという区別方法をとったのです。もっとも古い時代の外来語は、大航海時代に日本に輸入された「タバコ」「パン」「カルタ」「ボタン」「テンプラ」などの言葉です。
確かにこれらの外来語は、時代を超えて今でもわたしたちの日常生活で頻繁に目に触れる言葉ですが、現代語において重要な役割をもつ外来語の多くは第二次世界大戦後に生まれたものです。さらに近年では、その増加が著しく、H14年には国立国語研究所に「外来語委員会」が設立され、意味のわかりづらい外来語は「わかりやすい表現」に言い換えるという提案がなされたほどです。
たとえば、「アイドリングストップ」。これは、「駐・停車しているときに車のエンジンを止めること」ですね。提案では、「停車時エンジン停止」。どう思われますか? 個人によって言葉の印象は異なるでしょうが、わたしには「アイドリングストップ」のほうが、言いやすいですし、今となっては直感的になにを指している言葉なのかがわかって、特段問題があるようには思えないのですが。
さて、この「外来語」についても、当然、「日本語」の一種なのですから、日本語としての認識と正しい意味の理解ができなければなりません。国語研究所が「言い換え」を提案していても、提案であって、強制力があるわけではないので、日常生活や、入試で出題される文章(特に論説文)で使われている言葉は正しく理解しなければなりませんし、実は、入試問題で、独立問題として出題する学校もあるのです。独立問題を意識するというよりも、やはり、日本語の一部として、正しく意味を理解できることが重要なことで、つまり、長文読解問題文中で、外来語は頻繁に出てきますので、その点を意識しておいてほしいのです。以下、よく見かける外来語をあげてみます。
1)アイデンティティー:自己認識・自己同一性
2)イデオロギー:政治的、社会的思想
3)インフォメーション:情報・案内
4)エコロジー(エコ):生態学・生物と環境の関係を研究する生物学
5)クレーム:苦情
6)グローバル(グローバリゼーション):世界的規模(地球規模化)
7)コミュニケーション:意思の疎通
8)ステレオタイプ(ステロタイプ):型どおり・紋きり型
9)ネガティブ:消極的な・否定的な
10)プライド:自尊心・誇り・矜持
11)プロセス:課程
12)ポジティブ:積極的な・肯定的な・前向きな
13)ボランティア:無料奉仕する人
14)マニュアル:手引き
15)ユニーク:独特の・他にない特色のある
16)ライバル:競争相手
17)レクリエーション:娯楽・休養
18)リサイクル:再利用
などなど。もちろん、このほかにもたくさんありますが、海外帰国生に注意してもらいたいのは、外来語には、
・日本語としては、もともと複数の意味をもつ語でも、1つだけの意味しか表していない語がある
14)マニュアル15)ユニークなど
※ マニュアル(manual)は、「手の、手を使う」という意味ではあまり使われません。
※ ユニーク(unique)は、「ただ一つしかない」という意味ではあまり使われません。
・もともとの意味とは異なる意味で使われている語がある
5)クレーム16)ライバル17)レクリエーションなど
※ クレーム(claim)は、「要求」という意味ではなく、「苦情(compliant)」の意味で使われます。
※ ライバル(rival)は、「敵対」していない友だちなどにも使われます。
※ レクリエーション(recreation)は、「元気回復」という意味より「休暇・余暇」などの意味で使われます。
・もともと英語にはない、和製外来語(和製英語)がある
キャッチボール(play catch)・サラリーマン(salaried man, office worker)・シルバーシート(courtesy seats, priority seats)・フロント(front desk, reception)・リサイクルショップ(second-hand store)・ワンパターン(routine)・ペーパーテスト(test) などなどです。先に紹介した「アイドリングストップ」も日本でできたものですね。海外に長く住んでいる方が、日本に帰国したのちにこうした言葉を耳にし、目にするときどんな感覚をもつのでしょう?
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2009年7 月24日 金曜日
090724支援室だより
今日も厚かましく、「漢字番外編」をお届けします。
次の漢字一覧をご覧ください。
1) 順風満帆
2) 踏襲
3) 思惑
4) 未曾有
5) 有無
6) 前場
7) 低迷
8) 破綻
9) 物見遊山
10) 詳細
まだまだありますが、これらの漢字を列挙した意味、みなさんおわかりですね。21日(火)に解散、来月31日に選挙を決めた、わが国(くに)の首相が「読み間違え」をした漢字の数々です。どれも大人として、社会人として間違えては恥しい漢字ばかりですが、「有無」「低迷」「詳細」なんて、政治家でなくったってふだん使うだろう! とはなはだ呆れてしまう教養の低さですよね。これが現時点でのわが国(くに)の首相の知性レベルです。「国(くに)」としたのは、首相、あろうことか、「わがこく」と読んでいたからなのです。
やめましょう。今日のトピックは、首相をけなすことではなく、この「読み間違え」というのは、案外わたしたちにも起こりうるということなんです。今度は、以下の熟語をご覧ください。
1)十人十色
2)十中八九
3)五十歩百歩
1)を間違える人はまずいないと思います。「じゅうにんといろ」です。2)を「じゅっちゅうはっく」3)を「ごじゅっぽひゃっぽ」と読んでいる人はいませんか?
正しくは、「じっちゅうはっく」「ごじっぽひゃっぽ」ですね。「十」には、「とお・と」という訓読みと「ジュウ・ジッ」という音読みがありますが、「ジュッ」という読みは、音訓ともにありません。したがって、「じゅうにん」は言えても「じゅっこ」とは言えず、「じっこ」とするのが正しい発音だということなのです。それから、ふだん聞くことが多いのが、「重複」です。「じゅうふく」ではありませんね。現在は、誤用から転じて、認められつつある読み方ですが、正しくは「ちょうふく」です。授業のときは、子どもたちに「『貴重品』を『きじゅうひん』と読まないのと同じだよ」と教えます。「相殺」を「そうさつ」、「代替」を「だいがえ」、「上意下達」を「じょういげだつ」などなど、思い込んでしまうとなかなか間違いに気付けない読み方の漢字(特に熟語)は多いのです。
中には、誤用から転じて慣用的に意味が通じるので(さきほどの「じゅうふく」)、慣用読みとして認められているものがあります。たとえば、「消耗」。もともとは、「しょうこう」ですが、「消しゴムは『しょうこうひん』です」と言って、意味の分かる人のほうが少ないのではないでしょうか。「貼付」もそうです。正しくは「ちょうふ」と読みました。今は、「てんぷ」のほうが、意味が通りやすいですよね。
中学入試で問題になることはありませんけれども、こうした「読み方」の間違いは、けっしてほめられたことではないでの、このようなことも、立派な国語の学習だということで、日ごろ気にかけていただけるとよいのではないかと思います。まあ、誰しもが首相になるわけではありませんが、「知らなかった」は、少ないほうがよいですよね。
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